メモ/ランダム

memorandum || (memory / random)

20200412

あれ?コロナってなんだっけ?というくらい、色んなことが舞い込んでいる。外から勝手に舞い込んでくるし、そのカウンターとして自分から舞い込ませている節もある。舞い込んでくるものと舞い込ませているものは互いにカウンターしあっては連鎖し、歯車となってグルグルとまわっている。歯車はいくつかあり、互いに組み合わされたり離れたり、時には休憩しながら色んな速度でまわっている。ガタガタ、トコトコ。

全部コロナとは関係ないし、全部関係あるともいえる。少なくとも、コロナハイ、ということはできるかもしれない。ビールなのか、チューハイなのか、カクテルなのか、よく分からないが、コロナハイという美味しいのかも謎なお酒を日々飲んでハイになっては落ち込んでいる。独りだから、状況と相手の許可さえとれれば仕事をし、人に会いにいく。仕事は外から強制されたものだが(そして忙しく異常だ)、仕事以外は半ば強引で自分でそうさせている。後者は自分としてはとても珍しい。こんな時期なのに、という感覚さえ自分の中では麻痺している。やはりハイなのだろうか。

ここの所、家には寝に帰るくらいだ。深夜、最寄りから家に帰る途中の街の通りは、客引きと自分しかいない世界に変わっていた。彼らは獲物をみつけたというばかりか、いつもより積極的にこちらに向かってきては、接触しようとしてくる。ゾンビにしかみえない。ごめんなさい、といいながら、ゾンビから逃げて帰宅している。


4週連続で土曜はうちに帰らなかった。1週目はギリギリのギリギリで敢行された親戚の結婚式で富山までいき、なにもないだろうと思っていたのに、このタイミングで、あの場で、音楽面で、いくつか出会いがあったことには未だにびっくりしている。人から人へと感染してしまうのはコロナだけではない。そこにはあらゆる経路(lines)がある。もうそんなことはないと思っていたのに、どうやら僕はいまだに音楽に感染しているようだし、時には知らずのうちに人へ感染させてしまうこともあるだろう。あの客引きの人たちと同じように、すでに僕もゾンビなのかもしれない。でも、検査のしようはないし、ワクチンもないだろう。

それ以降の土曜は音楽に感染していると思われる数少ない友達といえる人たちとお酒を飲んだり夜遅くまで話した。ことしはおかしなことしか起こっていない。


タイムラインを見る時間もあまり取れないし、そもそもあまりみたいとも思ってないが、たまに眺めるといつも阿鼻叫喚としている。友達や信頼のおける人の個人としての言葉をみつけようとしつつ、その他の叫ぶラインはとりあえず心の中でミュートして(実際に目に見えないようにするのは無理で、楽器のミュートのように、発せられている振動を抑えるように)受け止めてはみるものの、すぐにそっと閉じる。代わりに本でも読みたいが、時間も心の余裕もなく、いつの間にか春だから漱石草枕でも読みたいと思うものの青空文庫アプリで適当にめくりながら少しの間眺めてはやめている。その後はボーっとなにも考えないように試みる。しかし、その時間はなぜか休憩にもならず、身体と思考が動かなくなるきざしを感じる。いや、すでに一部の身体と思考は働いてないという自覚はあり(例えば、徐々に歩けなくなり身体が硬直する夢、というのを昔からたまにみるのだが、最近はそれが実際に起こってしまいかけている)、その他の働ける部分が動かない箇所に無理やり歯車をかみ合わせてなんとかしているようにしか思えない。今日ようやく多少の余裕ができたので、こう書いてみた。どこであれ、誰にでもあれ、状況的なことをなんとなくでしかいえないし、それ以外を(能力として)言葉にできないのはいつもどうかと思いつつ、いわないよりマシなのかどうかも分からない。

今まで特に食べたいと思うことはなかったのに、毎日目の前を通る屋台で最近よくクレープを食べている。今日は灰色の小雨の下で生地を濡らしながら。眠たくなってきた。