メモ/ランダム

memorandum || (memory / random)

『タゴール・ソングス』 おしえの音楽

www.youtube.com 詩が、愛であり、祈りであり、薬であり、抵抗であり、おしえの言葉となっている。その言葉がメロディーにのせられ、歌となる。すると、言葉がメロディーと結びついて記憶を刻み、血肉化する。そして、それがその人の一部になる。 しかし、言…

『Take Me Somewhere Nice』(2019)

youtu.be オランダに移住しているボスニア人の少女(ドジ)が、故郷の父親に会いに行くために、従兄弟(とにかく無愛想)とその友人(チャラい)と一緒に旅をする青春珍道映画。 90年代の紛争で多くの人々が移民となったボスニアは、現在は故郷に戻ることが簡単に…

ホン・サンス『次の朝は他人』

今は地方の学校で映画を教えている、そこそこ名が知られているらしい映画監督が、先輩に会いにソウルに行く。そして、3夜連続飲みに行き、たまたま誰かと出会う。その中で、多少のメロドラマがあるだけだ。 と、ストーリーのみを取り出すと基本的にはなんと…

20200418 雨

先週ああいう風に書いたのがあだになったとしか思えないが、ここ1週間は舞い込んでくるものだけでほぼ100%支配されている苦笑。仕事しかしておらず、状況は悪化するばかり。 このご時世はどこ吹く風か。 しかし、今日吹く風はとても激しく、昼の今は春の嵐だ…

20200412

あれ?コロナってなんだっけ?というくらい、色んなことが舞い込んでいる。外から勝手に舞い込んでくるし、そのカウンターとして自分から舞い込ませている節もある。舞い込んでくるものと舞い込ませているものは互いにカウンターしあっては連鎖し、歯車とな…

アニエス・ヴァルダ『ラ・ポワント・クールト』読む映画/触れる映画

1955年のフランスの漁村の映画に終始目が画面に釘付けにさせられるとは思ってもいなかった。画面の四隅から四隅までをこんなに凝視させられる映画を今まで私はほとんどみたことがない。 映画に存在するのは物語だけではない。映画の主人公は、そこに映された…

2020年1月15日(水)「ナスノミツル&菊地雅晃 ~ Bass solo & duo ~ @荻窪ベルベットサン」

ナスノミツル / Fender Precision Bass・エフェクト菊地雅晃 / コントラバス・korg MS-50(リングモジュレーター)・エフェクト open 19:30start 20:00charge:¥3,000 (tax in + 1 drink) 珍しく告知します。1/15水に荻窪ベルベットサンにて、ベーシストの…

2019年12月中旬

▪️「Jackie」「Julieta」 週末にアマゾンプライムで映画JackieとJulietaを観た。偶然にも、両作品ともに、イニシャルがJの女性の名前がタイトル。そしてともに喪失の物語であり、悲しみの中でひそやかにも希望を見出そうとする物語だった。 とても感銘を受け…

記憶の影 その1: 夢

◾️光の消失 起きているとき、人はその目で物そのものをみているわけではない。人は物体に照らされた光の反射をその目でみている。光がないと人は物をみることができない。夕方になると日が沈み徐々に光が失われやがて夜になる。暗闇の影が深くなると、人のま…

『ひかりの歌』

2019/1/20 ユーロスペース「ひかり」をモチーフにした4つの短歌。それらを元に作られた4つの短編の物語は、ゆるやかにつながりながら季節も心模様もめぐっていく。4人の女性の4編の物語のつながりは、それこそ短歌を交互に読みあい続ける連歌のよう。さらに…

『フロリダ・プロジェクト』真夏に溶けるソフトクリーム

道端の人に買ってもらった一つのコーンのソフトクリームを子供3人でシェアしながら舐め合う姿が印象的。子供たちにとって、甘い食べ物はご馳走である。めちゃめちゃ美味しそうに、ベトベトになりながら食べる姿の愛らしいこと。子供たちは、ちょっとしたこと…

高橋悠治 『エリック・サティ:新・ピアノ作品集』etc. / ピアノの別の顔

www.youtube.com しおれた植物に再度水をあたえるしかし、今までとは別の場から汲みあげられた水を蘇生したあとは、かつての姿を保ちながらも、よくみると以前とは別の咲き方をしている手入れが行き届いた優雅に咲きほこる花々、というより、風になびかれ、…

170909 日ノ出町試聴室その3 / 夕も屋 『hana』

www.youtube.com 最近、黄金町から移転した日ノ出町試聴室その3へ。そこは横浜市街地の風俗街から若干外れた通りの建物の二階にある。入り口からすぐに登れる階段は洋風の木張りになっている。この時点で昭和の頃に建てられたと思われる雰囲気を醸し出してい…

札幌国際芸術祭2017 / おもいがけなく遭遇してしまうということ

○札幌国際芸術祭に行ってきた音楽関係ではない自分の身の周りの人に、「札幌の芸術祭に行く(行った)んですよ」というと、 「へー。芸術祭ですか。(格調高そうで難しそうですね。)」というリアクションがまず返ってくる。しかし、17/8/15-16の間に、僕が札幌…

Rob Araujo 『Loading​.​.​. [Full EP]』

www.youtube.com 全く知らないアーティストの作品を試聴なしで買うという、所謂、「ジャケ買い」をしたことがない私。というのは冒険心のなさなのか?はたまたケチなだけなのか?(最近セブンイレブンで買う缶チューハイを100円のやつにしている私は果たして…

福生の楽器屋 その3. 再訪

中央線の中央特快で新宿から立川までを突っ切るのは久しぶりだ。そして立川で青梅線に乗り換える。青梅線の車両はドアがボタン式になっていて停車中に乗客が自由に開閉できるようになっている。これも久しぶり。電車に乗ろうとすると、自分の前の先に入った…

福生の楽器屋 その2. 必要な音

何を目的に福生の楽器屋まで向かったかというと、その根本の理由は今やってるバンドに合う音のベースを追い求めて。加入以来ずっと、持っているベースのセッティングとか弦の種類とか弾き方で試行錯誤しているが、まだ改善の余地を感じている。それに、リー…

福生の楽器屋 その1. 赤いストラト

東京に来るまで福生という地名を知らなかった。一番はじめにその文字列を認識したのは、上京後、青梅線に乗った時。でも、読み方が分からない。「"ふくおい"かな?兵庫の相生(あいおい)みたいに。あれも読めなかったなあ」などと考えていると、車内ディスプ…

宇多田ヒカル「忘却 featuring KOHH」・・・ リズム / 歌詞分析から読み解くラップのフロウ

*注: 本題は中盤以降になります。 ○最近の日本の洋楽事情って???街中でギターとかベースを担いだ高校生とかをよくみかけますが、今時の子ってどんなバンドが好きだったり、どんな曲を演奏してるのかなーと気になりながらも、声をかけると不審がられること…

PPAP分析(構造主義者としての)

「あれは○○○のメタファーよ」とマツコ・デラックスがいかにも言及していそうな以前に。または、人間の行為をなんでも性的なものに結び付ける精神分析学のフロイトのことをしらなくても。果物にペンをさす、という両手の動き。しかし実際には何も持っていない…

170212 / アピチャッポン・ウィーラセタクン『フィーバー・ルーム』

当日の日記の途中からアピチャッポンの舞台の感想になっています。そこから読むことも可能です。しかし、日記内容と舞台の感想の間にもつながりは多少あります。 ○1: 起床 前日の飲みから帰って1時位に寝て、起きたのは13時。よく寝た!起き抜けに、清水富美…

ペドロ・コスタ 『ホース・マネー』

画面奥の暗闇からあらわれてはきえゆく路地の人々の彷徨。大西洋に浮かぶカーボ・ヴェルテ出身の老翁の黒い肌はリスボンの暗闇の中へと沈んでゆく。暗闇の中で変化する陰影は生と死のうつろい。 暗闇の手前でカメラは常に定点観測をしている。その微動だにし…

映画 『Y/OUR MUSIC』  タイの都市と地方の音楽から浮かび上がる世界 (Asian Meeting Festival 2016 2/7 )

トムヤムクン、ガパオ、カオマンガイ・・・、料理屋さんも多数あり、最近ではコンビニの惣菜になったり、スナック菓子のフレイバーにもなっているタイ料理は、現在日本で割と一般的になっていると思います。私自身も時々タイ料理屋さんにいったり、たまたま…

151031 水道橋 Ftarri

杉本拓(ギター)、Johnny Chang [from Germany/New Zealand](ヴァイオリン、ヴィオラ)、池田若菜(フルート)、大蔵雅彦(リード) 前回紹介したAntoine Beugerの作品にヴィオラで参加しているJohnny Changがちょうど来日し、Wandelweiser楽派の音楽家と…

Antoine Beuger 『Konzert Minimal』

www.youtube.com この音楽は、12のアコースティック楽器の持続音と沈黙のみによって演奏されている。ただそれだけだ。しかし、そこには驚くほどに情報量が豊かな楽器の音色、そして、問題提起でみちている。 John Cageの、かのあまりにも有名な「4分33秒」は…

UN.a 『Intersecting』

soundcloud.com Intersect : 交差する,相交わる. 現在進行形の交差、と題される本アルバムが「ジャズ&エレクトロニカのニュースタンダード」とプロモートされるのは、このアルバムが昨今世界的に活性化しているジャズ周辺の音楽への応答となっている面がある…

Streifenjunko 『Sval torv』/電子楽器の思想が管楽器奏法にもたらしたもの

<a href="http://streifenjunko.bandcamp.com/album/sval-torv" data-mce-href="http://streifenjunko.bandcamp.com/album/sval-torv">Sval torv, by Streifenjunko</a>streif…

ラッスンゴレライによるリズム講座  基礎編

前置き この前、夜22時ころに新宿駅そばのインド料理屋さんに行ったんですね。店舗ビル7階へ上がるためにエレベータを待っていると、明らかに酔っている20代の女性がドアから出てきて、ふらふら〜としながら「ちょ、ちょ、ちょっとまって…」と千鳥足になっ…

Ricardo Moyano x 笹久保伸

2015/2/7 Ricardo Moyano x 笹久保伸 Guests : Miho & Diego Duo 、5歳くらいの女の子 @三軒茶屋 KENペルーでアンデス音楽を学び、現在は埼玉で秩父前衛派として活動しているギタリスト笹久保伸と、アルゼンチン出身のギタリストRicardo Moyanoのコンサート…

Arca 融解するビート/現代のリズムの揺らぎ

2014年現在、Bjorkの次回作のトラックメーカーとして起用されたArcaは世界の音楽シーンでセンセーションとなっているようだ。それは、Arcaの音楽がこの時代の一種の空気をあらわしているからだと僕は感じる。それでは2014年の時代の空気としてどのようなもの…